PiggyVestのエンジニアリングマネージャー、Ojimaojo Udale-Ameh(通称OJ)氏は、自身のユニークな技術スキルを駆使し、業界トップの座を維持し続けている技術プロフェッショナルです。
私がOJ氏をセンターステージのインタビューに呼んだのは、彼がアフリカのビジネス界にとって見習うべきリーダーであるからです。彼は論理的に物事を判断するだけでなく、自身のスキルやエンジニアリングマインドを磨くことにも力を入れています。

初めに、エンジニアリングマネージャーとして過去に直面した課題についてお話いただけますか。
エンジニアリングマネージャーとして解決しなければならなかった最も困難な問題は、エンジニアリングルームと社内の他のチームとの間のギャップを埋めることでした。社内外の関係者に、自分の部署が取り組んでいることをエンジニアリング以外の観点から理解してもらうのも、エンジニアリングマネージャーの仕事の一つです。
そのギャップをうまく埋めるには、どのような考え方や行動が必要になるのでしょうか。
まずは、社内の他のチームからの質問に答えられるよう準備することです。エンジニアリング上の決定、計画の背景や制作物について説明ができるようにしておく必要があります。難しいのは、効率性を重視しつつ、そうした内容をエンジニア以外のチームメンバーにも理解してもらえるようにすることです。
この課題を解決するためにどのような解決策を採りましたか。
私たちが取り組んでいることを他のチーム、特にサポートチームなどに伝えるため、同社の製品戦略担当副社長であり、頼りになるチームメンバーの一員でもあるLayo Ogunbanwo氏と協力して仕事を進めました。
私たちはクライアント中心の組織のため、プロジェクトを進める各段階で、クライアントと足並みを揃えることを大切にしています。そのためには、透明性のあるコミュニケーションが欠かせません。
エンジニアリングマネージャーの役割を遂行する上で、抱える不安や課題に感じることはありますか。
私たちエンジニアリングマネージャーは、やる気のない人たちを率いる際に不安を感じます。幸い、PiggyVestではそのような問題はありませんが、誰だってやる気のないチームを率いたいとは思わないでしょう。そのほかにも、サードパーティーとの連携に不安を感じることがあります。私たちのビジネスモデルは、パートナーシップの存在なしには成り立ちません。しかし一方で、何かトラブルが発生したときに、お客さまを安心させるため、誰かが責任を負わなければならないことも事実です。
エンジニアとして心がけていることは何かありますか。
実践、インプット、調べる、この3つを繰り返すことを大切にしています。
どんなコンテンツをよく利用しますか。
私はポッドキャストが好きですが、学習目的で聞いてはいません。エンジニアのスキルアップとしてなら、エンジニアリング関連の短い記事を読むことが多いです。読むうちにマインドセットが作られるコンテンツ作りに長けたクリエイターもいて、Chidi Williams氏もその一人です。彼はエンジニアでありながら、素晴らしいライターでもあります。
PiggyVestでのエンジニアリングマネージャーというポジションから見て、あなたのチームが多忙を極めるのはどんな時ですか。
当社は消費者向けの企業であるため、各四半期末、とりわけ年末はかなり忙しい時期になります。消費者と接するビジネスなので、消費者の動向や行動、消費パターンを熟知しています。
バックエンドとフロントエンドのどちらも重要だと言われていますが、その理由をお聞かせください。
フロントエンド開発が重要なのは、UX(ユーザーエクスペリエンス)とUI(ユーザーインターフェース)という2つの重要なコンセプトを組み合わせているからです。ユーザーがアプリを開いてまず目に触れる部分は、1人または複数のフロントエンドエンジニアの手によって開発されます。しかし、フロントエンドがどれだけ魅力的なものであっても、バックエンドに不具合があれば、ユーザーの満足度に大きく影響を与えることになります。そのため、プロジェクトにはフロントエンド、バックエンドの両方が重要と言えます。
現在の職務に役立つソフトウェアツールは何ですか?
Basecampはよく使いますね。Basecampは、タスクリスト、チャット、リマインダー、ファイル管理機能がある統合型コミュニケーションツールです。また、Grafanaというプラットフォームもよく利用します。当社のすべてのシステムを一元管理できるようになります。この2つのツールは、私の現在の仕事に非常に役立っています。
エンジニアリングマネージャーにとって、良いリーダーシップとは何でしょうか。
エンジニアリングマネージャーは、効果的なコミュニケーションをとる方法を知っておく必要があると思います。私は、今のキャリアをスタートした当初、その点に苦労しました。大学卒業後、3つのスタートアップを共同で立ち上げましたが、起業当初はエンジニアとして一人で仕事をしていたので、多くの人と話す機会がありませんでした。しかし、エンジニアリングチームが増えてくると、コミュニケーションギャップがたびたび生じ始めたのです。
堅実なエンジニアリングマネージャーであれば、製品のアイデアを練る段階で、チームメンバーを呼び、意見交換を行います。チームメンバー全てを全工程に巻き込むことはできませんが、プロジェクト立ち上げ時からそのように参加させることで、方向性を知らせることはできます。
また、コミュニケーションの取りやすさも重要です。コミュニケーションに長けたマネージャーは、チームをどのように率いて、成長させるか知っています。
最後に、エンジニアリングマネージャーを目指す人に一言お願いします。
エンジニアリングマネージャーを目指すなら、チームをマネジメントすることは簡単ではないということを念頭に置くことが必要だと思います。マネジメントするチームには、さまざまな性格、気質、考え方の人が集まることになるでしょう。人はコンピューターとは違い、放っておいても勝手に動いてくれるわけではありません。優秀なマネージャーなら、チームメンバーをあらゆる観点からサポートするものなのです。
