Vietnam Investment Review

不動産部門は、今年の最初の9ヶ月間で35億米ドルの外国直接投資 (FDI) を誘致した。この数字は、この期間に誘致したFDI全体の19%弱を占め、FDI誘致では部門別で第2位となった。

計画投資省 (MPI) 傘下の外国投資庁によると、9月20日現在、登録FDIは187億米ドルと前年比15.3%の減少である。

この登録FDIには、1,355件の新規プロジェクトに投入された71億2000万米ドルが含まれており、それぞれ前年比で43%減、11.8%増となっている。また、83億米ドル以上が既存の769プロジェクトに注ぎ込まれ、それぞれ29.9%増、13.4%増であった。一方、外国人投資家はベトナム企業の株式購入に32億8000万米ドル以上を費やし、この金額は前年比1.9%増加した。

不動産会社Savills Vietnamの専門家は、ベトナムの経済成長に伴い、不動産産業は大きな発展を迎えていると述べた。

Savills Vietnamによれば、国境開放政策の早期適用によって外国企業がベトナムで事業を行うのに有利な条件が整ったという。自由貿易協定、特にEU-ベトナムFTAの協定内容が外国企業にとって魅力的である点など、いくつかの要因がベトナムの産業に好影響を与えているのである。

Savills Vietnamは、それ以外の要因として、ベトナムドンと米ドル為替レートの安定など、ベトナムが投資家にとって安全な投資先になったことも指摘した。

Savills Vietnamの統計によると、9月に募集されたハノイとホーチミンの工業用不動産はほぼ埋まっている。インフラと交通の便整っていることで、ベトナムの2大都市の工業用不動産はより競争力があるのだ。

また、Savills Vietnamは、ベトナム政府がこの分野の発展への方向性を示し、全国的に不動産の供給量を増やしていることにも言及している。

2022年上期には新たに9つの工業団地の建設が認可された。2023年度から2025年度にかけて、総面積2,472ヘクタール、総投資額29兆4000億ベトナムドンのプロジェクトとして開発が進む予定である。ハノイだけでも、2-5の工業団地に対して2021-2025年の建設が承認されている。

しかしながら、Nguyen Thi Bich Ngoc計画投資副大臣は、この分野へのさらなる投資を呼び込むためには、土地整備と賃借料の問題に対処することが必要であると述べている。