Vietnam Investment Review

東京ガスと丸紅は11月4日、ベトナムでのLNG to powerプロジェクト開発に向け、現地発電事業者のペトロベトナム・パワー(Petrovietnam Power)社および現地機械メーカーのコラビ(Colavi)社と合同会社を設立したことを発表した。

合弁会社のQuang Ninh LNG Power JSC(以下「QNLP」)は2022年7月11日付でベトナム政府より投資登録証明書が発給されたことを受け、クアンニン省カムパ郡におけるLNG to powerプロジェクトの事業性を評価するとともに開発計画を推進していくという。

同プロジェクトではベトナム国内最大規模となる天然ガス火力発電所(最大出力150万キロワット)を建設するほか、ベトナム電力グループの陸上LNG受入・貯蔵・再ガス化施設としての役割も担うことになる。

QNLPは同プロジェクトの経済的合理性と技術的実現性を検証し、株主による最終投資意思決定のうえ、2027年後半からの本格的な商業運転開始を目指す。

ベトナムでは急速な経済成長を背景に電力需要が高まり、効率性の高い大規模発電所の新設に大きな期待が寄せられている。同国は脱石炭・脱石油の一環としてガス火力発電を促進しているものの、これまでLNGの輸入は行われていない。

日本最大の都市ガス事業者、東京ガスはオーストラリア、北米、東南アジアでLNGおよび天然ガス関連事業に取り組んでいる。一方、丸紅は日本を含む21カ国で合計約12GW(ギガワット)の発電資産を保有・管理している。

東京ガスと丸紅の両社は、これまで蓄積してきた経験やノウハウを活かし、LNG to powerプロジェクトの開発支援をすることで、ベトナムの持続可能な経済成長に貢献していくという。