ベトナムのコングロマリットVingroupは、同グループの自動車部門VinFastのために、国際債券を通じて15億ドルを調達することを検討していることを発表した。
今回の資金調達で得た資金は、負債の返済や、同社グループ傘下の自動車部門であり、初の本格的なベトナム発の自動車メーカーVinFastの事業拡大資金として活用する。
社債権者は、VinFast Singaporeの株式に対するオプションの行使が可能となる条件が与えられている。
Vingroupは、2022年後半に予定されている自動車メーカーのニューヨーク証券取引所(NYSE)上場に備え、12月初めにシンガポールに持株会社を設立し、VinFast のベトナムでの活動に対する持分を取得した。
本債権の償還期限は5年で額面はまだ決まっていない。
VinFast Vietnamの株式をシンガポール企業に分配することに関連して、VingroupのLe Thi Thu Thuy副社長は、「海外、特に米国でのベトナム企業の上場は、法律などによる制約のため、まだ実現していません。そのため、米国で上場するためには、VinFast はVinFast Singaporeを通じて上場する必要があります。なぜなら、シンガポールはファイナンス領域で米国と強いつながりがある国だからです。」とコメントしている。
VinFast のIPOにおける具体的な戦略を明らかにしなかったが、Thuy氏は同社株式の5〜10%を売却するに留まると述べ、外国人投資家は定款資本の最大10%しか出資できないことを意味している。
以前、VinFast は米国上場のために特別目的買収会社と合併すると噂されたこともある。
さらに、Thuy氏はアマゾンの支援を受け、IPOを成功させた米国本社の電気自動車メーカーRivianは、IPO目指す企業のよい例となるとコメントした。
先々月、Reteursは、VingroupがVinFast の10億ドル規模の資金調達に関して、カタールの政府系ファンドやBlackRockなどの外国投資家と交渉中であるとも報じている。