3月21日、PVcomBankと米国のVemanti Groupは、中小企業向けに特化したデジタルバンキング・プラットフォームの開発・提供に関する協力協定に調印した。
デジタルトランスフォーメーションはPVcomBankにとって長期的な戦略とビジョンであり、商品・サービスの最適化や、利便性向上に貢献することで、顧客が銀行と取引する際の利便性を向上させることを目指している。
この目標を実現するため、PVcomBankは全てのリソースを技術専門家チームの育成に集中させ、デジタル・バンキング・システムの提供及び開発において、信頼できるパートナーを探していた。
PVcomBankが目指しているネオバンク(*1)モデルの開発において、Vemanti Groupは強みと経験を持つパートナーである。
マルチ・アセット・テクノロジーの分野で主に新興国や高成長市場において事業を展開するVemanti Groupは、テクノロジー企業への投資と開発を中核的な強みとし、ベトナムや東南アジアの中小企業に融資や決済ソリューションなどの非伝統的な金融サービスを提供してきた豊富な経験と知識を有しており、PVcomBankが注力している顧客層でもある。
PVcomBankはネットワーク、ブランド価値、商品といった固有の強みを、Vemanti Groupはクラウドコンピューティング、API、AI、ブロックチェーン技術などをデジタルプラットフォームに導入し活用する予定だ。と同時に、両社はベトナムの中小企業に革新的なデジタル金融ソリューションについて共同研究を行い、PVcomBankが持つ既存のコアバンキングシステムを通じたサービスを提供する。
Vemanti Groupが提供するデジタルバンキング・プラットフォームを利用することにより、顧客は口座開設やサービスの利用をすべてオンラインで行うことができ、また必要に応じて便利な支店に出向くことも可能だ。すべての顧客に対し、カスタマイズできる銀行サービスと、ビジネスにシームレスに統合可能な金融商品を提供する。
PVcomBankのdeputy general director であるNguyen Viet Ha氏は、デジタルバンキングの重要性を強調し、Vemanti Groupとの協力関係について高い評価を示した。
「デジタル・トランスフォーメーションはPVcomBankの重要な目標であり、当社の取締役会は長期的な戦略的方向性を示しています。Vemanti Groupは、その専門性、名声、国際的金融機関との長年の協力関係により、PVcomBankが包括的なデジタル化の進展を加速させ、顧客にとって持続可能な価値をもたらす最新の金融ソリューションを提供できるよう支援していくと確信しています。」とHa氏は述べている。
Vemanti GroupのCEOであるTan Tran氏は、「中小企業へのデジタルソリューション提供というコアコンピタンスを活用することで、起業家やビジネスオーナーに新鮮な銀行体験を提供することができます。我々の強みと経験を生かして、PVcomBankと協力し、彼らの顧客、金融・銀行業界に貢献できることを楽しみにしています。」と述べています。
それぞれの長所を生かした協力体制は、PVcomBankとVemanti Groupの両社に多くの価値と利益をもたらし、市場におけるブランド価値を高め、顧客のニーズに応えることになるだろう。
(*1)ネオバンク
(Neo Bank)は、自らは銀行免許を持たずに、主にモバイル(スマホ等)で金融サービスを提供する企業。フィンテックの一種で、既存の銀行と提携し、インターネット上で様々な金融サービスを提供するスタートアップ企業または既存企業を指し、2009年頃から米国を中心に広がり始めたとされる。