1年前に設立された「フィンランド・スタートアップ・コミュニティ」(FSC)会員企業の収益は、昨年より62%増加した。2021年、各社の売上高合計は35億ユーロ。2022年も引き続き力強い成長が期待される。
FSCのエコノミストであるYoussef Zad氏は、「会員企業の収益は大半が輸出によるものであり、フィンランド経済におけるスタートアップ企業の重要性は計り知れません。」と強調する。
売上高情報は、一部の会員企業から報告された数値に基づくものであり、不足している情報については2020年のデータを利用しているため、プレスリリースで報告されている成長率の数値は保守的なものとなっている。一部の情報は、近日リリース予定の「スタートアップバロメーター」の回答に基づいて推定し、作成したものである。
「スタートアップ・コミュニティの会員企業は、現在、目まぐるしい成長を遂げています。2030年までにフィンランドのスタートアップ企業が純売上高と輸出高を100億にするという目標は、十分に達成可能です。フィンランドのスタートアップエコシステムが、フィンランドの林業や金属産業と同じくらい重要なプレーヤーになることは、現実性があると感じています。長期的には、エコシステムがフィンランドの経済成長を支える最も重要な礎になる可能性があります。」と、Youssef Zad氏は予測する。
成功したスタートアップがフィンランドに新たな資本をもたらす
スタートアップ・コミュニティに属する会員企業の成長率は、一般的に60%以上と非常に高い。なかには規模拡大し、成功している企業もあるため、フィンランド経済にとって全体的な成長率は非常に大きなものとなっている。成功したスタートアップ企業はフィンランドに新たな資本をもたらし、その一部は新たなスタートアップ企業に投資されている。
「スタートアップのエコシステムは、より成熟したスタートアップが、フィンランドの労働市場に新しいスキルを生み出し、引きつけることによって若い企業の成長をサポートできる状態になりつつあります。見事な成長ストーリーは、起業を後押しするだけでなく、フィンランドが新たな成長を生み出す可能性があると信じている投資家をより多く魅了しています。」とYoussef Zad氏は話す。
フィンランドのスタートアップコミュニティ(FSC)では、会員企業が116社に増え、現在数十社の入会申請がある。2020年にFSCが設立された際、Supercell, Metacore, RELEX, Yousician, Supermetrics, Wolt, Aiven, Smartly, Blok, Unity, Sulapac, YES.VC, Inventure、Maki Ventures 、 Lifeline Venturesをはじめとした100社の会員がいた。