Nordic Startup News

光センサーメーカーのElfysは、省エネ志向のウェアラブル機器市場拡大を受け、生産強化のため、300万ユーロを調達した。この資金調達ラウンドは、ディープテック分野の投資を行うVoima Venturesがリードしており、同社のポートフォリオには睡眠や身体運動などをモニタリングし、自身の健康管理ができるスマートリングを開発したOura Ringが含まれている。

光センサーとは、光を検出するセンサーであり、スマートウォッチなどのウェアラブル機器に利用される。近年、自分の健康状態を知りたいという人が増えてきており、検出器の需要が高まりを見せている。

ElFysは、文字通りあらゆる光線の測定を可能にする業界最高レベルの高感度光センサーを開発した。この技術は、健康モニタリングや自動運転、保安検査に使用されるX線画像化技術など、光センサーを使用するアプリケーションの発展に大きく貢献する。

ElFysの高性能な検出器は、最新のマイクロ電子機器システムナノテクノロジーと原子層堆積技術を組み合わせることで実現した。

モニタリングソリューションの省エネルギー化

ELFysの高性能な光センサーや高い省エネ性能は、健康管理デバイスなどにとどまらず、光センサーを使用するあらゆるアプリケーションや製品にも劇的な変化をもたらす。光センサーは、ウェアラブル健康管理デバイスの精度向上や品質改善における最大障壁となることが多く、その点でElFysの技術は、業界にとって画期的な発展である。同社のCEOであるMikko Juntunen氏は、プレスリリースで次のように述べた。

お客様からは当社の提供する価値に確かな評価をいただいておりましたが、これまでは生産規模を拡大する環境が整っていませんでした。今回の資金調達により、ようやくその一歩を踏み出すことができ、これまで以上に優れたデバイスを当社の取引先ひいてはエンドユーザーの皆様にお届けできることを大変嬉しく思います。

2017年に設立された同社は、すでに世界中に40以上の顧客を抱えている。その数は着実に増え続けており、今回の資金調達ラウンドにより、さらなる事業拡大のチャンスを得ることとなった。